2017-01-01から1年間の記事一覧

何を贈ることができるのか

ネットが浸透したなか、紙媒体の価値をどこに見いだすか。スピード、情報量、双方向性は圧倒的にネットが勝る。連載「ネットメディアの視点」で編集長の方々に寄稿いただいているが、ネットの特性を生かしたコンセプトを拝読するたび、問いは我々自身へと向…

Uターンならぬ孫ターン

山口県への移住相談に携わる友人の誘いで先日、東京国際フォーラムで開かれていた「やまぐち暮らしフェア」へ出掛けた。各市町がブースを出し、暮らしやすさや移住支援策をアピールしたりしている。 スタッフTシャツを着た友人に、若い男性が声をかけた。周…

もう一度、クリスマスの行列

折に触れて思い出す光景がある。2003年のクリスマス、赴任していた佐賀でのことだ。 地銀S銀行に行列ができた。「潰れるそうだから全額引き出した方がいい」。信じた女性が友人に送った携帯メールが広がった。 当時、何か金融不安があったわけでもない…

街に流れる時間の結晶のような映画「小名木川物語」

映画って今流れている時間を閉じ込めることができるんだなと思った。 「小名木川物語」は、今この街に流れている時間の結晶のような映画。 今だけじゃない。これまで流れてきた時間も、記憶として織り込んでいた。 MOTサテライトといい、街が変わっていく…

ポスト・トゥルースとしてのナラティブ

POST-TRUTH(ポスト・トゥルース)という言葉を見かけるようになったのは昨年末。オックスフォード大が世界の2016年の言葉として選んだことがきっかけだった。客観的事実が重視されない、由々しき事態として捉えられることが多いように思う。 だけど、それも…