映画『小名木川物語』が映すもの
この映画は、撮影の間、この街に流れていた時間を映し出している。
物語は春から夏、秋、そして春が来るまでの1年の間。
桜が咲き、夏が近づくと朝顔市、灯篭流し、お神輿。
秋には美楽市、酉の市、町のそこここでお餅つき、そして春が来て桜が咲く。
この映画は、この街に巡る季節を映し出している。
この映画は、この街に刻まれた記憶を映し出している。
小名木川がまっすぐ流れる理由。空襲による痛ましい犠牲。
この映画は、出来上がった後に流れた時間を思い起こさせる。
今はない場所。もうここにいない人。
この映画の物語は、この街で出会った2人が、ともに過ごす間に変わっていく。
この街で生きている今日が愛おしい。
誰かとともに過ごす今日が愛おしい。
誰かと出会うかもしれない今日が愛おしい。
映画『小名木川物語』公式サイトには、撮影秘話もつづられています。
この映画が、さまざまな出会いと偶然によって織り成されたことが伝わってきます。