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12.電車でトラムでバスでGO

とにかく移動が多かった今回の旅、さまざまな(公共)交通機関を使いました。

クラクフワルシャワは、電車で3時間。6人のコンパートメントで窓際を陣取れた。
あとは中年不機嫌夫婦、ビジネスマン2人連れ。このビジネスマンたち、やおらパソコン(acerdell)と資料を取り出し、仕事仕事。日本の新幹線のなかみたいだ。横目で見たら、なんかエクセルの表をいじっていた。

のんきな我々は食堂車に行って、ビール&ギョウザ(ピエロギ)とスープを堪能。食堂車といってもセルフサービスのカウンター式なんだけど、料理もしっかり美味しくて、大きな窓の外を流れる田園風景を眺めながらビールを飲む気持ちよさっていったらない。おっと田はなかった。車窓は見渡す限り、なだらかな緑の丘、時々林。
日本でも食堂車復活させてほしい、と切に願う。もはや期待できるのはJR九州だけなのか。

バルト3国間移動はバスが発達していて、日本からオンラインで予約できる。
でも、ワルシャワリトアニア・カウナス行きの夜行バスは、予約できたものの、どうにも不安。というのも、夜23時発、朝7時着なのに、1人たったの8ユーロ(800円)。ちなみに、ほかの区間は、昼間に4時間かかるところが2000円前後ぐらい。
折しも、高速バスの事故で、激安だと安全がないがしろにされ・・・みたいな話が取り沙汰されていた頃だったから、なおさら。ワゴンに毛が生えたようなやつで夜中ガタガタいって一睡も出来ないかも、とか、運転手は当然1人だよなぁとか、こんなところで事故ったらなかなか身元も割れまい・・・だとか2人で不安を煽りあっていた。

ワルシャワのバス停に早めに行って待っていたら、わらわらと人が集まってくる。旅行者風若者から、子ども連れまで多彩。どうやらバスは割と大きそうだと安心。だいぶ時間に遅れて、日本の高速バスみたいなでっかいやつが来た。乗務員も2人。ペットボトルを1本くれる。予約の席は2つが通路を挟んでいたけれど、周囲の人が適当に替わってくれて、事なきを得た。
足もそこそこ伸ばせるし、意外と快適・・・と思っていたら、停留所を過ぎ、消灯しても、後ろのカップルが話し続けている。静かにしてほしいけれど、口で言えばかえって周りに迷惑。そこで、振り返ってガンを飛ばすというのを3回繰り返す。
やがて彼らは黙り、ぐっすりとはいえないまでも、そこそこウトウト出来た。

翌朝、バスを降りると、夫が開口一番、「後ろのイタ公(←イタリア人のこと。根拠はないが言葉の響きと調子のいいおしゃべりの感じから。偏見です)、うるさかったな〜」。
夫も私と同じことを考えて、3回ガンつけたそう。計6回。
彼らは、あの日本人たち何なんだ・・・と思っているであろう。

街のなかの移動で使ったのは、まずはトラム。路面電車です。モスクワ除いて、どこの街にもあった。割とオンボロ(写真)。けっこうきれいだったのはワルシャワだけど、車両が連なっていて長いのに、恐ろしくスピードが早い。

トラムとよく似たのが、トローリーバス(オートバスと呼ばれるとこも)。これも、どこでもあってオンボロだった。
道路をタイヤで走っているんだけど、上にパンタグラフみたいのがついていて、上に張ってある架線から電気をとって走る。上半身電車、下半身バスという感じか。
道の上は、路面電車とトローリーバス両方の架線でごちゃごちゃしている。

切符はだいたい乗る前に停留所の自販か、近くのキオスクで買わなければならない。このキオスク見つけるにも一苦労。乗り込むと、備え付けのパンチみたいので、刻印する。降りる時はそのまま。

最初、この仕組みがよく分からず、切符を買わずに乗って車内でまごまごして、そのまま目的地について降りてしまったりした。次は車内の自販で切符を買って安心したら、周りの人がしきりになにか言っている。身振り手振りで教えてもらって、刻印が必要だと分かった。

この仕組み、キセルし放題にみえるけど、監視が頻繁に回ってきて、この刻印した切符を持っていないと、高い罰金をとられるらしい。
降りる時に料金とる方式に比べると、乗り降りに時間がかからないのがいい。でも、キセルを抑えてうまく回るかは、監視がちゃんと機能するかにかかっている。見逃したり何たり、裁量も生まれそうだし。我々もまとめ買いした切符が底をつく前、「観光客だから刻印知らなかったと言えばいいんじゃないか」と刻印せずに切符をそのまま次に回すというキセルを1回だけしました・・・。

モスクワの移動は、メトロ。
メトロの駅がとにかくすごい。まずメトロなのに地上の駅の建物がやたらでかくてがらんどう。改札通ると、エスカレーターがとんでもなく深くまで続いている。乗った時には降りるところがみえないくらい。東京だと都営大江戸線の六本木とか深いけど、エスカレーターは何本かに分かれている。モスクワは1本で下までいくので長い。そして角度が急。スピードがめちゃ早い。手すりにつかまっていてもコワイです。これで将棋倒しとか起きたらすさまじいことになりそう。昔はもっと、倍ぐらい早かったというのだから驚く。


下のホームは天井が高い。そしてゴージャスな造り。宮殿のような柱にシャンデリア、大きなモザイク画が何枚もかかっている。ソ連の革命指導者を讃える系のやつです。

こんなに深くて広いのは核シェルターとして使えるように作られたからなのだとか。装飾は駅ごとに違って、かかっている絵もステンドグラスだったりするそう。まさにメトロ美術館。
豪華な駅も、とんがりビル同様、「スターリン様式」といわれるやつだけど、目立つビルにしろ地下鉄にしろ、人々の目に多く触れるところで、共産主義とその成果を印象づけようとしていたのか。
ソ連崩壊後の今は、どのように人々の目に映っているのだろうか。